魚沼丘陵(新潟) 中将岳(682m) 2018年3月18日  カウント:画像読み出し不能

所要時間 6:04 県道74号線−−6:58 市境稜線−−7:02 中将岳 7:04−−7:07 市境稜線を離れる−−7:33 県道74号線

場所新潟県十日町市/南魚沼市(旧六日町)
年月日2018年3月18日 日帰り
天候
山行種類残雪期の籔山
交通手段マイカー
駐車場県道74号線路側に駐車余地あり
登山道の有無無し
籔の有無積雪のため無し
危険個所の有無市境稜線に乗ると急斜面で転落、滑落注意
冬装備ピッケル、アイゼン
山頂の展望西以外は展望あり
GPSトラックログ
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コメント里に近い低山なのにネット検索でヒットゼロの珍しい山。意表をついて北側から沢を詰めて山頂東直下で市境稜線に出て急な尾根直下をよじ登って雪の残る山頂へ。人工物は無し。山頂から見る市境尾根は切れ落ちてとても縦走できそうにない地形だったので、最も安全&楽に登れるルートは今回の沢沿いしかないと思われる




県道脇に駐車 除雪箇所から谷に入る
谷はほとんど雪に埋もれる 雪質が良好でスノーシューは即デポ
最初の堰堤。右から高巻く 堰堤上流も流れは雪に埋もれる
2番目の堰堤。左から高巻き デブリがあるがほぼ落ち切っている
3番目の堰堤も左から高巻き 谷を埋め尽くすようなデブリは無い
谷が狭くなってきた カモシカの新しい足跡
やっと市境稜線が視界に入った 稜線まで雪がつながっていて一安心
急だがアイゼンを効かせてサクサク登る 市境稜線に出る。えらく急で藪無しの危険地帯
中将岳から南に延びる市境尾根。こりゃ危険だ アイゼントピッケルで急雪面をよじ登る
中将岳山頂。南を見ている 中将岳山頂。北を見ている
中将岳から東へ延びる市境尾根
立ち木が無い区間が切れ落ちた危険地帯
中将岳から南へ延びる市境尾根
ここも雪が無いのにナイフリッジ状態
中将岳から見た仙ノ倉山 中将岳から見た苗場山
中将岳から見た360度の展望(クリックで拡大)
帰りも同じ谷を下る 唯一左岸を巻いた箇所
県道脇は1.5m程の雪壁 駐車箇所に戻る


・中将岳は魚沼丘陵の中間付近に位置するが、ここより南部と違ってスキー向きのなだらかな斜面ではなく、深く切れ込んだ谷と崩壊して鋭く尖った尾根で形成される険しい山。
・魚沼丘陵は里に近く稜線付近を魚沼スカイラインが通っているのでどのピークも簡単に登れるが、中将岳だけはネット検索で登山記録が1件もヒットしなかった珍しいパターン。たぶん里に近い山でこの状況は全国的に見てもほとんど皆無だろう。
・当初計画では旧国道の八箇トンネルを通って八箇峠から往復する予定だったが、現場に行ってみると旧国道は冬の間は新国道との分岐点で通行止めで歩く距離が長くなる。さらに周囲の雪はほとんど無く藪漕ぎが予想された。
・地形図を見て中将岳西側の車道が入れないか探ってみたが人家が無いようでどの道も未除雪で車で入れない状態だった。
・地形図をさらに睨み続けた結果、北側の赤倉集落から沢伝いに登るのがいいだろうとの結論に達した。北向きの谷なので雪がまだ乗ったままの可能性が高く、沢を詰めると山頂東側直下に達することができ、切れ落ちた尾根を登るリスクが大幅に軽減される。ただし谷の険しさは不明で本当に雪で埋もれているかも不明で実際に歩いてみないと分からない計画だった。
・十日町市街地から県道を上がっていくと赤倉集落の手前のカーブが沢への入口で、カーブより僅かに下ったところに除雪された駐車余地があったので駐車。道路は高さ1.5mくらいの雪壁が続き沢に入れないので県道を少し上がり、除雪した雪を道路に押し出した場所から沢へと下った。
・沢はまだほとんど雪に埋もれており、この状態ならば上流部はほぼ流れは雪の下と思われた。ラッキー!
・雪は良く締まってつぼ足でも潜らないため背中のスノーシューを早々にデポ。ただしこの先の状況は不明なのでアイゼンとピッケルは持っていく。
・沢は険しい場所は無いが堰堤があり、最初の堰堤は右岸に2mほどの崖があり乗り越えるのが面倒なのでスノーブリッジで左岸に渡って高巻き。上流も沢は雪に埋もれていた。
・この先にはさらに2つの堰堤があったがいずれも右岸側を高巻きした。どちらの岸も同等の歩きやすさ。堰堤のすぐ下流側だけ流れが出ているのみであとは水は雪の下になった。
・沢はあまり大きくはないがゴルジュのような狭い場所も無く安全に歩ける。デブリが落ちている場所もあるがあまり大規模なものは無く、時期と時間帯を選んで歩けばリスクは低減できるだろう。
・沢の分岐があるが基本的に右側を進めばいい。主流は明らかに幅が広いので間違わないだろう。
・やっと沢の源頭が見えるとうまい具合に稜線まで雪がつながり、しかも傾斜はそれほどきつくなさそうだ。予想以上に好条件のルートだった。
・少し急な雪面を登ると中将岳東直下で市境稜線に達する。この稜線は中将岳の前後で南魚沼市側が切れ落ちて垂直の土壁状態で十日町側は通常の急斜面。尾根上は雪は無いのにナイフリッジ状態で低い灌木に覆われている。見るからに安全なルートとは言い難く、今回のルートは大当たりだったようだ。
・山頂までの最後の登りは短距離だがえらい傾斜で、雪が付いた部分はピッケルとアイゼンで慎重に登り、雪が消えた草付きは数少ない灌木に掴まりつつピッケルを地面に刺してアイゼンも効かせてよじ登る。立ち木はほとんど無いので一度滑れば止まることは不可能。ただし滑落する距離は50〜100m程度なので、少ない灌木に激突さえしなければ大きなけがにはならないと思う。
・カモシカの足跡も参考にできるだけ傾斜が緩い箇所を選んでよじ登り山頂へ到着。山頂はこれまでの地形とは違って平坦で穏やかな場所。山頂標識や目印は見当たらない。まだ少しだけ雪が残っていて藪は無し。南側と北側が開けている。北側に延びる尾根は穏やかそうで利用価値があるかもしれない。
・帰りは同じルートを戻る。山頂直下のみバックを交えて慎重に下ればあとは安全地帯。

 

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